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双葉社に内定した上智大学4年生の森広太さんの就職活動レポートです。 --- 就職活動を始めたのは比較的遅かった。友人たちは年末くらいから活動しだしていたが、私は年明けから始めた。というか、それまでは進路なんて本気で考えていなかった。会社まわりをしたり、マスコミ塾に通ったりはしなかった。とにかく就職活動でやったことは、「人に会うこと」に尽きる。現役の編集者・新聞記者、内定者など、何十人と会った。実際に現場の人間に会ってどんな会社で、どんな仕事をするのか、できる限り情報を集めた。それと同時に、誰かに会いに行く時は必ず自分の自己紹介書と会う人の会社の志望動機を文章にして添削してもらった。自分の考えを駄目だしてもらい、エントリーシートや作文を添削してもらった。本番の面接までとにかく多くの人に会いに行き、自分を面接で成功するように理論武装をしていった。今思えば、この行動が一番役に立ったと思う。私は大の酒好きで、編集者の人も結構酒好きが多かったので、何よりも楽しかった(笑)。少なくとも、30人以上のマスコミ人に会った。どうしても集英社の人に知り合いがいなくて、友達と二人で神保町の集英社の社員出口で社員の人に声をかけて、まったく初対面の人に話を聞かせてもらったこともあった。 出版社は受けられる限り応募し、あとは全国紙の新聞社を3社受けた。双葉社、講談社、集英社、小学館、文芸春秋、新潮社、角川書店、河出書房新社、中央公論新社、日経ホーム社、日経BP、早川書房、岩波書店、光文社、ぴあ、宣伝会議、KKベストセラーズ、東京ニュース通信社、青弓社、アーク、朝日新聞社、毎日新聞社、日本経済新聞社など受験した。 大体、大手の試験が終わったのが5月くらいだった。当時、大学の「編集論」で教わっていた元木昌彦先生に会う度に「どうだった」と聞かれ、「駄目でした。でも次があります!」と何回も問答をした。しかし、私は面接で何社落ちてもあんまり落ち込まなかった。大手の日程が終了した時、さすがに少しだけネガティブになったが、新宿ゴールデン街界隈で友達と死ぬほど酒を飲んで、終わったことは二日酔いと共に、2日後には忘れてた。そして、出版社の全日程が終了するまで、とにかく楽しくやろうと心に決めた。 5月末くらいから中堅出版社の採用が始まり何社か受けていた。その中で双葉社の採用があった。元々、双葉社は『週刊大衆』と『漫画アクション』くらいしか知らなかったが、『週刊大衆』を希望して応募した。書類選考の後、一次試験(筆記試験とグループ面接)、二次面接、最終面接だった。一次のグループ面接では5人中2人が欠席して、三人だったので持ち時間が長くなった。余った時間で面接官の一人がワニ口クリップを学生に渡して「この商品を売る側の気持ちになって、PRしてください」というユニークなプレゼンの時間を与えられた。他の男子学生は下ネタでPRし、私は体を張り、体毛を抜いてクリップを面白おかしくPRした。面接官も受験者を大笑いの面接になった。後日、二次面接の案内が来た。やっぱり、楽しく感じた面接は通るものだった。二次面接は、内容の濃い面接だった。「今の出版不況をどう思うか」「週刊大衆はけっこうきついけどやっていけるか」などと矢継ぎ早に質問が来る。二次面接で運が良かったのは、その週の『週刊大衆』が「スーパーフリー裁判」の特集記事を載せていたことだった。ちょうどエントリーシートに「スーフリ」の裁判を見に行っていることを書いたので話題がマッチした。自分が目で見たスーフリの学生について思う限りを述べた。その当時、『週刊大衆』以外に事件のことは扱っていなかったので、『週刊大衆』が特集したことを私が褒めると、面接官が嬉しそうだった。後半からは面接官が私の話に聞き入っているのがわかったので、「もらった」と思った。この二次面接は今まで受けた面接より充実していた。「この会社に行きたい」と思った。最終面接は役員7人くらいが「コ」の字形になって座っていて、一人真ん中に座って見つめられる最も緊張する形式だった。まず「どんな会社を受けたか」を聞かれ、それを説明した。「なんで、大手出版社を落ちたと思う」と率直な質問をされた。大手を落ちたことに対しては自分でも理由はあまりわからなかったので、「顔が役員のオッサン達には気に入られなかった。顔のせいです!」と冗談で答えると、笑ってくれたので一安心して、緊張もほぐれた。その後は、志望動機や学生生活を細かに聞かれたが、終始反応も良かった。終わった後に言いたいことは全部言えたと思ったので、あとは結果を祈るのみだった。 次の日、双葉社から内定通知をもらった。非常に嬉しかった。その頃同時に受けていた他の出版社より双葉社に行きたかったので、即答で「ありがとうございます。行きます」と電話で言った。その日は、また死ぬほど酒を飲んだ。人生でも数えるくらいの美味い酒だったと思う。 就職活動をやって思っていたのは「諦めなければどっかが拾ってくれる。運もあるし、楽しくやろう」ということだった。出版社は特に倍率だけでもそうとう厳しいし、かなりの切れ者も受験する。難関な業界の就職活動だが、できる限り自分の信じたことをやるしかないと思う。人それぞれやり方はあるし、正しいやり方なんてものはないと思う。決まる人は三月末には簡単に内定もらっているし、私のように他の会社の採用がほとんど終わったあとにやっと、拾ってくれる会社があった人間もいる。これから就職活動をする学生にアドバイスらしいことは言えないが、あえて月並みな言い方をすれば「自分ができる限りのことをやる。そして諦めない」それだけである。私にとって就職活動の「できる限り」は、色んな人に会うこと、就職活動を楽しむこと、それに尽きると思う。 |
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本企画参加者から就職活動報告が届きました。「自分だけのマニュアルを作りながらやることが成功の鍵」 「前向きに、あきらめない気持ちを大切に笑顔で活動してほしい」など就職活動に真剣に取り組んだ人だから書ける力強いメッセージが詰まっています。もうすぐスタートする2004年度の就職活動生は必見です!! --- 高校生の時に「新聞記者になりたい」と言った時、担任の先生は「僕はそれが君にぴったりだと思う」といってくれた。その時から私は記者になると決めていた。 |
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”雑学王”と友人から呼ばれる Mさん。週刊誌の特集、グルメ情報、映画批評など次々に編集者から浴びせられる質問に自慢の雑学で太刀打ちできるのでしょうか!
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100名近くにインタビューをしてくるフットワークの軽さを売りにするLさんの志望はファッション誌。インタビュー記事を任されたとしたらどのようなテーマにするかを面接官に尋ねられたとき即答でズバリ<美>と答えてしまう彼女が4人の男性現役編集者にいったいどのように立ち向かっていくのか!! *今回の模擬面接は講談社を志望するという形で模擬面接を実施しました。 --- (2) (3) (4) (5) (6) (6) 編集者 |
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長時間でも活字を追うことが出来ると豪語する国文学科のKさん。「2ちゃんねる」(インターネット上に存在する個人で運営する巨大掲示板群)を分析した本を作りたいという彼の思いは編集者に通じるのでしょうか?
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面接に合格するためのアドバイスの3回目です。Y・T(28)さんは平成9年に轄u談社に入社しました。現在は週刊現代編集部で活躍。テキパキしたアドバイスはとてもテンポがよくて痛快です。
--- 「面接なんて相性だ、運だ」――よく言われる言葉ですが、まったくその通り。人間同士が会話をするのですから、すべての面接官に対して有効な作戦など、最初からあるわけがないのです。しかし、逆は真ならず。
@バカ正直 A調子をこく B当たり前のことばかり話す たとえば今のご時世であれば、「アメリカのイラク攻撃についてどう思うか」という質問が想定できます。そんな時に、 「理由もないのに攻撃するのは、やっぱり良くないと思います」
Cナメる ■最後に |
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面接に合格するためのアドバイスの2回目です。今回登場してくれる轄u談社のI・Iさん(31)は平成7年に入社。アドバイスはちょっぴり辛口ですが、必見の一作です。 ■『ヒラ面接官の雑感』 「自己紹介と志望動機」について。 どうして皆さん、せっかく面接までこぎつけて、そこで得た貴重なプレゼン時間を、「キレイ事」だの「大上段に構えた政策論争」だの「他人事のような評論」だのに費やすんでしょうか。私にはさっぱりワケが分かりません。だって、自分だってそんな話、聞きたくないでしょう? 面接官だって人間です。いくら自分の会社に関わる話題だからって、同じようなもっともらしい話ばっかり聞かされたら、退屈であくびの一つも出て、さらには最後まで面接せずにシートに「×」をつけたりしたくもなる、ってなもんです。 要するに、初対面の相手に対して、もう少し面白がってもらうという前提があってもいいんじゃないかなあ、と思うわけです。 私が面接で聞いた学生の「自己紹介・志望動機」の90%以上は、「単なる熱意のアピール」「空疎な不勉強の言い訳」「受け売りのご託宣」でしかありませんでした。でも、なぜか面接では、このような論法でとうとうと語る学生の方が非常に多いのが実情です。読書量の自慢やハリーポッターのヒットの要因やコンテンツビジネスの未来や、それ自体は不快極まる話ではないと思いますが、正直、何か具体的な「面白がらせどころ」がないものは退屈な話でしかありません。こういう定型的な面接トークって、普通の感覚だと、喧嘩を売られ ているとしか思えないのです。 実際、皆さんが出版社にはいって編集者や記者として現場に出たところで、話を聞く側に面白がってもらえなければ、原稿依頼だって取材だって10秒で失敗するんですから。いや、これは編集者に限らず、どの仕事だってそうだと思います。面接は(そして取材も打ち合わせも)合コンとは違って、事前に相手の情報を調べることができるものです。特に出版社だったら、その商品である書籍や雑誌を大量に読むことで、その目的はかなり達成できるはずです。その下調べで気付いた自分なりの感想と、「俺だったらこの会社に入って具体的に何をしたいか」という企画をミックスすれ ば、それでもう「面白い自己紹介と志望動機」が出来上がるわけです。 「そんな下調べなんて面倒だ、だいたい私はエントリーシート書きと面接で忙しいんだから」なんて方は、もっと忙しくなる会社員をやったら後が辛くなるから、諸々と考え直されたほうがいいと思います。私も横着者なもので、普段の忙しさを言い訳にして、事前の準備が整わぬままに取材したり打ち合わせしたり企画会議に出たり、と いう失敗を重ねる日々です。この不況下、そんな「使えない」人材が私のほかに増えても、会社だって困るでしょう。 と、脅しながら、この話はこれでおわりますが、紙幅の都合上、あまり具体的なことまで踏み込めずに申し訳ありません。万が一、こんなロクデナシ編集の話をもっと聞きたい方は、会社訪問でも何でも申し込んでくださいませ。皆様の健闘を期待しています。 |
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今回から3回にわたり、面接に合格するための先輩のアドバイスを紹介します。登場してくれるのは轄u談社に入社した、現在30歳前後の皆さんです。まだ就職活動で経験した面接試験の記憶ものこっているそうですし、きっと合格のための貴重なアドバイスをもらえるのではないでしょうか。第1回目はS・T(30歳)さんです。平成7年に轄u談社に入社しました。 昨年、はじめて入社試験の面接官を仰せつかった。入社8年目、ギリギリとはいえ20代だったので、自分の入社試験の面接もまだ記憶にある。そこで、面接を「される」立場(以下、「され面」と略)と「する」立場(以下、「する面」と略)の決定的な違いから、面接の心得をアドバイスさせていただきます。 ■まず、「され面」は基本的に一度きりしかない。これに対し、「する面」は一日に少なくとも10人以上の方とお話をします。出版社の面接ではいくつかの基本の質問がありますが、「する面」からすると、突拍子もない志望動機にはお目にかかれませんし、度肝を抜くような自己紹介もほぼありません。ポイントは簡略に話すこと。面接の時間は限られています。他人との差別化が図りにくいところに時間を割くのは時間の無駄遣いです。 ■「され面」の場合、どんな質問をされるのか、緊張するなというほうが無理でしょう。しかし、「する面」からしても、何を聞いたらいいのかわからないような人が来ると、非常に緊張(もしくは困惑)します。考えてもみてください。大の大人が四人も五人も仕切られた狭い空間にいて、誰一人言葉を発さない。なんとも異様です。質問されやすいように履歴書やエントリーシートに種を撒いておくことが重要で、「され面」からすると、質問をある程度予想できるメリットがあります。 ■「され面」は不合格ならそれきりですが、「する面」は合格させたら同僚になる可能性があります。ここ、以外と重要です。他の学生より目立とうとするあまり、いわゆる「ヘンな人」になってしまう人がたまにいます。具体的に言えば、「自分は演歌が得意なので聞いてください」とか言い出すような人です。そんな人と席を並べて仕事をしたくはありません。こんな人となら一緒に働きたい、という人物像を思い浮かべてみることが面接突破の大原則でしょう。 ■「され面」は複数の会社を掛け持ちしますが、「する面」はあなたがまさに今受験している会社の人間がやります。せめて受験する会社の出版物の何点かは事前に目を通しておくのがマナーでしょう。とはいえ、嘘はいけません。「御社の週刊誌は毎週欠かさず読んでいます」などと、自信たっぷりに話す方もいますが、嘘なら必ずバレます。それよりも「最近印象に残った記事は××についてのもので、私はこう思いました」という話し方をしましょう。それ以外に三つほど記事(作品)の内容を頭に入れておけば充分です。読んでいないものについて聞かれた場合は、素直に「それは読んでいません」と言えばよいのです。「では、他の記事(作品)で印象にあるのは?」と聞きたくなるのが人情です。 ■「され面」は自分を観察する作業、「する面」は相手を観察する作業です。もちろん、「する面」の口ぶりや表情で、自分の言ったことに相手が反応しているかどうかうかがうのは重要ですが、それ以前に、自分はどんな人間なのかを把握し、言葉で説明できるようにしておくことが必須でしょう。それができていないと、相手を観察する余裕も生まれてきません。 ■「する面」は会話をしたがり、「され面」は答えを出したがります。面接が盛り上がらない典型的なパターンの一つに、質問に対する答えが「はい、いいえ」で終わってしまうということが挙げられます。簡潔に答えることは重要ですが、これでは会話になりません。「面接」とは読んで字のごとく「面をつき合わせて接する」ことです。日常の友人との会話を思い浮かべれば、質問に対する答えが次の質問につながり、というように他愛のないことでも会話が進んでいるはずです。「面接」は「訊問」ではありません。 以上のようなことを参考にして、晴れて「され面」から「する面」になられるよう、ご健闘をお祈りします。 |
| #12 模擬面接 Vol.2 「若者向けハードボイルド小説を作りたい!」03.04.06up |
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若者向けハードボイルド小説を作ってみたいというJさん。男の子たちをターゲットにした小説を作ることによって、活字離れを解消するという彼女の主張は現役編集者たちに響くのでしょうか? *2月上旬にJさんが書いた志望理由書に対して元木校長がアドバイスを行っていました。それがどのように面接で活かされたかご注目ください。(最後に二人のやり取りも載せておきます。) --- (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) --- <Jさんの志望理由書>私は書籍編集者になって、新人作家の担当をしてみたいと考えています。私が企画したい小説は、主に10代半ばから20代前半の若い男性をターゲットにしたものです。 若者の活字離れが進んでいる中で、特に男の子の間では、一部の文学少年、文学青年を除いて、まだまだ小説を読むということに対して『抵抗』があるように感じます。よしもとばななさんや江國香織さんなど、少女漫画を読んできた女の子が、違和感なくそのまま読める小説というのは数多くあるように思いますが、ジャンプやサンデーなどを読んできた男の子が抵抗なく読める小説というのはまだ少ないように感じます。今メジャーな作家の方でいいますと、金城一紀さんや乙一さんのような男の子が読める小説を書く若手の人がもっと出てきて欲しいと思っています。 具体的にいうと、少年漫画でもよく出てくる『戦い』『抗争』『友情』などといったテーマを盛り込み、主要登場人物の年齢を下げた『若者向けハードボイルド小説』を企画してみたいと考えています。普段小説を読まない男の子たちが「かっこいい」というような小説をつくることを目指したいと思います。 <元木校長のアドバイス> メール読みました。「若者向けハードボイルド小説」というのは面白いと思います。講談社のモットーは「面白くてためになる」です。今は面白いが最優先になっていますが。 このテーマはいいのですが、書き手を誰にするのか、マンガとの差別化、活字でなければ絶対出せない点はどこなのか、を(私なら)聞くと思います。 そこのところをもう少し詰めたら、すいすい面接は行くかもしれません。がんばって。 元木昌彦 |