富士ストレートで最高速度は225km/hを体験しました
ミッドシップ2シーターのスポーツカーを買ったからには、一度はサーキット走行をやってみたい! と思うのは当然でしょう。けれど、そんな機会はただ待っていても、なかなか訪れるものではありません。
アルピーヌ・ジャポンもそんなオーナーが日本中にいるとわかっているのでしょう。かなり気軽にサーキット走行を体験できる場を年に一度作ってくれています。
しかも、その走行の舞台はFIA(国際自動車連盟)の定めるサーキット規格である「グレード1」を取得しており、歴史と伝統を誇り、自動車レースの最高峰であるフォーミュラワン、F1も開催されたことがある富士スピードウェイ(以下FSW)の本コースですよ。
全長は4563m、世界でも有数の1.5kmのホームストレートでアクセルベタ踏みにして、カタログ最高速度250km/hにどれだけ近付けるのかを確認するだけでも興味ありませんか?
それが、このGENROQ誌を刊行している三栄が主催する自動車イベント「モーターファンフェスタ」の中で「ルノー・アルピーヌ デイ」として開催されているオーナーミーティングのコンテンツ「ルノー・スポール/アルピーヌ カップ」で実現するのです。
参加資格は、ナンバー付きのアルピーヌを所有していることだけ。ちなみにルノー・スポール系も同様に参加可能です。
さらに嬉しいことに、その走行費用はたったの2万円ポッキリ! 実は、モーターファンフェスタに入場するには前売り5000円(当日6000円)の駐車料金(前売りには1000円分の会場内お買い物券付き)が含まれているのだから、実質1万4000円(1000円のお買い物券含む)。一般のFSWスポーツ走行に必要なドライビングライセンス(一年間新規取得時4万9000円、更新時3万4000円)も必要ありません。ヘルメットとグローブ、それにゼッケンを貼るためのガムテープがあれば大丈夫です。
さて、イベント当日の日曜日、受付が6時30分〜と早朝ですが、休日の御殿場付近を目指すのに、渋滞を避けるためにちょうどいいくらいです。
指定駐車場のCパドックに到着し、受付で、ゼッケンとタイム計測器を受け取ります。そうです。FSWのラップタイムを計測してくれるんです。子供の頃のテストで点数付けられたときみたいに緊張しますね。
ゼッケンと計測器を車両にセットしたら、ブリーフィングによって基本的な走行ルール、黄旗や赤旗、チェッカーフラッグなどサーキットでのフラッグを教えてもらえます。
室内、トランクの荷物を降ろして準備ができたら最初は練習走行です。パドックの列に並びます。
ピットロードから本コースへ入り、まずは1コーナーに恐る恐る進入します。自分のクルマでは体験したことない横Gを感じながら、前後左右の車両を気にかけつつ走ります。
どれくらいのペースで走っているのかわからないまま最終コーナーを抜け、ストレートに入ります。A110同士なら、空力も出力も大体同じですので、微妙な差しかないので追い抜きは躊躇してしまいます。中には排気量が違うルーテシアもいますので、それは追い越させていただきます。
どのラインを走ったら良いのか、考えてもよくわからずチェッカーフラッグが振られ、20分間の練習走行は終了。
そして、約1時間後、タイム計測を伴う本走行開始です。再び、パドックに並び、ピットロードからコースへと入ります。心なしか、練習走行より速度差が大きいような、「あの人、本気だな」という車両が目に付くような気がします。
結局どこをどう走ったら速いのかもよくわからないまま25分の走行時間は終了。こんなことならグランツーリスモで練習しておくべきでした。
Cパドックに戻り、ゼッケンと計測器を外し、プリントされたラップタイム集計表を受け取ります。恥ずかしながら最速ラップは、2分28秒780でした。FSW現コースでのコースレコードは、2008年のF1にてフェリペ・マッサがフェラーリF2008で記録した1分17秒287ですので、その倍近くです。
会場でお会いしたまるも亜希子さんにそのタイムを告げたら、「ロードスターの速いのが2分ちょっとですよね、ロードスターはストレートでリミッターが効くから…。でも小林さん、本気で走ってないんでしょ」とおっしゃるので、「おっしゃる通り! 本気の人の邪魔にならないようレコードラインは避けてましたよ」とその場を凌ぎました。
ともあれ、自分の愛車の可能な限りの実力を出してあげたのは、愛犬を自然の中で思い切り走らせてあげたような気持ち良さが残りました。せっかくA110に乗っているなら、一度はサーキット走行、オススメです。
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