ついに実現した2.0L幌ロードスターはなぜ手の込んだ仕様に仕立てられたのか? 背景にマツダが“普通の2.0L”を出せない理由も
ぶれない哲学。1.5Lに込めた“軽さ”の正解
4代目ND型「ロードスター」が登場したのは2015年。そのデザインはいま見ても古びず、初代「ユーノス・ロードスター」(1989年)から続くコンセプトが大きくブレていないことこそ、ロードスターの価値だと思います。
根底にあるのは、初代の平井主査が貫いた「ライトウェイト・オープンスポーツとして必要な部分には投資し、そうでない部分は重量もコストも徹底的にそぎ落とす」という思想です。
この哲学を踏まえ、4代目登場時の国内仕様は「1.5Lで十分に楽しい」スポーツカーを指向。幌仕様には2.0Lを設定しませんでした。
ちなみに海外向けには2.0Lを設定。また、国内向けも電動ハードトップの「ロードスターRF」は2.0Lとなっています。
社内外や販売現場、ファンの間で賛否があったのは想像に難くありません。4代目デビュー時、山本主査が「ロードスターには1.5Lのみ」と明言していたこともあり、既存ユーザーとの約束を重んじて幌の2.0Lは見送られてきました。
「入れればいい」という単純な話でもありません。NDデビュー当時の海外向け2.0Lは低速トルク型で、日本のユーザーが求める“人馬一体”の軽快さとは相性がよくなかった。
ND初期には理想の2.0Lが間に合わなかった。そんな話も当時から耳にしてきました。
それでも、2.0L非搭載でもロードスターの売り上げは好調で、ブランド内でも主力の一台。「無理に追加しなくても」との見方もあったでしょう。
とはいえ、スポーツカーが販売をけん引する状況は、マツダらしくて気持ちが良いですね。
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