ヤマハとヤマハ、似ているようで違うようで繋がってます
ヤマハ、YAMAHAと聞くと、一番最初に思い浮かべるのはなんでしょう?
多くの人が楽器や音楽のヤマハ、またはバイクやボートなど乗り物のヤマハじゃないでしょうか?
ヤマハのブランドと言う意味ではどちらもヤマハですが、実はそれぞれ作っている会社は違っています。
楽器などのヤマハはヤマハ株式会社、バイクなどのヤマハはヤマハ発動機株式会社がそれぞれ作っています。
しかし、ご想像の通り、どちらも起源はともにしており、1955年に楽器のヤマハ(当時の社名は日本楽器製造株式会社)からバイク部門が分社してできたのがヤマハ発動機なのです。
ですので、どちらもヤマハブランドを使用しているというわけです。
さて、ここで問題です。両社が使うヤマハのロゴには違いがあるのをご存知でしょうか?
こちらが楽器等に使用されるヤマハ株式会社のロゴ。以下、ミュージックのほうと表現します。
そして、こちらがバイクなどに使用されるヤマハ発動機のロゴ。同じくモーターのほうと表現します。
答えは4つ(4つの文章で表現できます。4箇所ではありません)。さて、いかがでしょうか?
まず、明らかに色が違いますね。ミュージックのほうは紫、モーターのほうは赤です。
どちらも左の円の中に音叉が3本重なっていますが、この音叉の持ち手側が円に接していないのがミュージックのほうで、突き刺さっているのがモーターのほう。
3文字目のアルファベット「M」の文字の真ん中が下まで伸びていないのがミュージックのほう、下に着いているのがモーターのほう。これは、バイクだから地面に着いていると覚えるとわかりやすいですね。
さて、これらは間違い探しとしては簡単な部分。もうひとつは、よ〜く見ないとわかりません。
いかがでしょう、わかりましたか?
正解は、「アルファベットの一文字ずつが左右対称でないのがミュージックのヤマハ、左右対称なのがモーターのヤマハ」でした。
ん? よくわからないって? ミュージックのほうのYAMAHAの例えば「A」の文字の左右の斜めの線の太さが違いますよね。右が太いです。同じく、「M」も右の縦線が太くて、左の縦線が細い。といった具合に、6文字すべてミュージックYAMAHAは左右対称ではなく、モーターYAMAHAは左右対称なのです。
この細かなロゴデザインへのこだわりは、両社がいずれもそれぞれの業界内でデザインにこだわっているメーカーである表れのようにも思えます。
ところで、音叉がヤマハブランドとして、いつから使われたのでしょうか?
答えは、1900年前後のこのオルガンが販売されていた頃で、1898年からとのことでした。
正面のボード中央にあるのがこちらのロゴです。
日本楽器製造株式会社設立の翌年、社章として「音叉」が、商標として「音叉をくわえた鳳凰図」が定められたのだそうです。
すごく長い歴史があったんですね。
さて、次の問題。両社がとある同じジャンルに向けた製品を作っています。それはなんでしょうか?
ヒントはスポーツです。
答は、ゴルフです。
ミュージックのヤマハはゴルフクラブを、モーターのヤマハはゴルフカートを作っています。
いかがだったでしょうか?
そして、両社に共通するのは、どちらも人間が生きていくうえで絶対に必要とまでは言えないような、けれどもあったら人々の生活を豊かにしてくれるものを製造しているメーカーである、ということ。楽器は無くても生きていけるかも知れませんが、音楽のない生活なんて想像できませんね。バイクを仕事に使っている人もいるでしょうけど、多くの場合は自転車よりも効率良く楽にしてくれるから使うのではないでしょうか?
志を同じくする両社の今後のコラボにも期待したいと思います。
(小林和久)
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