ロードスター乗りによるロードスター乗りのための出会いの場
日本はもちろん、世界中に愛好家の多いマツダロードスター。
1989年にユーノスロードスターとしてデビューし、2000年5月には「2人乗り小型オープンスポーツカー」生産累計世界一(531,890台)としてギネスに認定されており、さらに近年では4代目ND型が新型として登場して8年ほど経てから販売台数の記録更新に迫るなど、改めて人気が再燃しております。
その持続した人気の理由のひとつが、横のつながりだと考えます。
30年ほど続く軽井沢での大規模ミーティングを始めとして、いつもどこかでファンミーティングが個々に開催されているという車種でもあるわけです。
そんな同じ車種のファンミーティングに参加してみたい。同じ車の好きモノ同士で繋がりたい、という思う若い人の中には、どうすればいいかよくわからずに、とりあえずロードスターを買ってみた、という人もいるのだとか。我々(オッサン)世代には、好きな車を買った人たちがなんとなく集まって自然発生的にオーナーズクラブが発生する、というのが常識と考えてた時代とは、ちょっと違っているようです。
そうした若者や、最近ロードスターオーナーになったロードスター初心者に向け、敷居を下げたミーティングがロードスターエクスペリエンスというイベントです。
当初はロードスターに限らず、ライトウェイトオープンカーにのって気持ちよさを知ってもらおうとして始めたものですが、何度か開催しているうちに見えてきたニーズ、参加者の意見などから、今回はロードスター初心者とベテランのファンを繋ぐ出会いの場となっております。なお、参加費は500円のイベント保険代と運用費、それに崎陽軒のお弁当代の実費を初心者、ベテランとも同額支払います。場所はマツダ横浜R&Dセンター、通称MRYをマツダのご厚意で貸してくれているとのことです。
- ロードスターエクスペリエンス2025冬/春
- ロードスターエクスペリエンス2025冬/春
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- ロードスターエクスペリエンス2025冬/春
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イベントはまず、初心者もベテランも同様に自己紹介から始まります。ロードスター歴はもちろん、どうして好きになったのか、どんなカスタマイズしているのかなど様々ですが、2シーターのオープンとのことで、パートナーや家族の理解度に関するコメントも目立ちます。何人かは嫁や家族に内緒で買った、という人もちらほらと。
記念写真のあとにはフリータイムです。気になる新型、憧れの初期モデルなど、それぞれのオーナーにお話を聞いてロードスター談義が盛り上がります。
しかし、メインイベントは助手席体験試乗です。乗ってみたい気になる車種のオーナーに話をして、快適性や安全性を考慮して決められたコースに従い、横浜の街をぐるっと回って戻ってきます。
以前は、誰がどの車に乗せてあげるか、組み合わせをしっかりと決めてやっていましたが、これも何度かの開催を通じて「自由にやったほうがいい」として今のところたどり着いた結果です。
実際にロードスター初心者として参加の木村さんの助手席へ乗せていただきました。
僕と同世代の木村さんは現在お仕事の関係で単身赴任中。そこで、家族と関係なく車を選べる状況になったことで、ロードスターを購入。車は好きだったものの、やはりこれまで家族のためにミニバンを選んだりと、2シーターを購入することは叶わなかったとのこと。元マツダディーラーのメカニックが乗っていたというNDはATで楽しんでおられます。木村さんは、前回のこのロードスターエクスペリエンスに初めて参加し、次からは楽しさを伝える側に回りたいと今回参加しました。実は、この3月でお仕事の状況が変わりそうで、その後もし自宅に帰ってしまえばロードスターを維持できるかどうか、微妙なところだそうです。ぜひ、ご家族にロードスターの楽しさをエクスペリエンスさせてあげてほしいものです。
イベント当日には、横浜大さん橋で花火が上がります。参加者はMRYの裏手に回って建物の隙間からちょっとだけ見える花火をありがたく鑑賞しました。
最後に主にビギナーの参加者から感想を聞いてお開きとなりました。およそ2時間強のイベントですが、ほんとに和やかでみんな笑顔で後片付けをやっていました。軽井沢ミーティングもそうですが、このイベントは、クラブメンバーがメンバー同士、あるいはこれからメンバーになるかも知れない人同士のコミュニケーション促進のためのもの。主催者がお客さんを呼んでおもてなしをする商業目的のイベントでも、メーカーやディーラーの販促イベントでもないのです。
その辺りが、ロードスターファンを長年繋げている要因なのでしょう。僕は、現在のロードスタークラブオブジャパンの前身とも言えるM2時代から代表の水落さんやその周辺を見てきましたが、メーカーがやるのではダメなってしまいそうなことを続けて来ているのがよくわかります。
今後も、ファンによる、ファンのためのクラブを繋げていってほしいものですね。
(文と写真:小林和久)
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