マツダMX-30 R-EVの新規受注を一旦停止。その理由は、ロータリーエンジンではなくEV用動力バッテリーの新基準にあった

国連で決めている電動車両の電池に関する「電池安全R100-03規制」がありました

先日、マツダMX-30 R-EVをお借りして、初めて長距離ドライブを試みました。

MX-30 R-EV

MX-30 R-EV

ロータリーエンジン発電機を搭載したPHEVは、EVらしさと、航続可能距離を気にしなくて良い走りを両立して、個性的なデザインと観音開きドアで、だんだん魅力的に見えてきましたが、価格と燃費は改善点かなと思いました。それは後日、別媒体で詳細をお知らせするとして、スペックなどを確認しようと、マツダのホームページにある、「工場出荷時期目処のご案内」 を開くと、

「MX-30 e-SKYACTIV R-EVに関しましては、メーカー/マツダ販売店の在庫にある仕様以外は相当長い期間、生産をお待ち頂き、ご希望納期に対応できない場合がございます。詳しくは販売店へご確認ください。」

とあります。むむむ! 相当長い期間だって!!何があったんだろう。ロータリーエンジンを組む職人さんが倒れちゃったとか? 色々と妄想しましたが、その実態を広報部へ問い合わせてみると以下のような回答でした。

現在、在庫販売のみとなっており、ご心配ご迷惑をおかけしております。
生産は2025年9月1日から施行となる電池安全R100-03規制への対応に向けた、品質確認ができ次第、再開予定です。
※R100とは、電気パワートレイン装備車(EV/PHEV/MHEV)と車載用バッテリーパック(REESS)の電気安全に関する国連協定規則です。現行車の安全性に問題はありませんが、今回の規則改訂で、車両全体の感電防止策の強化や、電池異常・残量(SOC)低下時の警告強化などが追加。また、電池の試験時のSOC(充電量アップ)や、過電流保護などの強化が新たに追加されます。
生産再開の時期は、わかり次第MX-30 ROTARY-EVの車種サイトでお知らせします。

とのこと。新たな電池に関する規制への適合がまだできていないので、生産できないとのことですね。ロータリーエンジンにまた新たな悪魔の爪痕とか問題が発生したのではなくて、ホッとしました。

国連でそういうこと決めているんですね。免許でいうところの国際免許みたいなものでしょうか。知りませんでした。調べてみると、欧州各国のほか、アジアで加入しているのは、日本、韓国、タイ、マレーシアなどのようです。中国は入ってませんね。

自動車メーカーは新たに売るときも、売った後も、やることがたくさんありますし、増えていきます。我々も日々学んでいくことがあって大変ですが、新しいことを知るのは楽しいですね。

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