今度のワーゲンバスはバズるか? VW ID.Buzz(フォルクスワーゲン アイディー・バズ)ついに日本で発売

空冷ワーゲンオーナーにしてみると、ディーラーで面倒も見てくれない車両をキャラクターにうまいこと使いやがって!という意見もあるらしいですが、ビートルと並んで世界的にワンボックス車のアイコンとして様々にキャラクター化されているのが通称ワーゲンバス。T(タイプ)2なんて呼ばれたりしてます。

その雰囲気を現代風にデザインしたのがID.Buzzです。BEVのミニバンです。

そのコンセプトは2001年まで遡ります。2001年に「マイクロバス」としてコンセプトカーが登場し、2011年に「ブリー」が、そして2017年にようやく今のカタチに近い「ID.Buzz」となって登場します。。およそ四半世紀という間、こんなに温め続けられて登場する車種も珍しいですね。

この内、ブリーはデザイン的にはデザインモチーフはワーゲンバスですが、2列シート6人乗り、一般的な3列ミニバンというより、フラットフロアのプラットフォームで電気自動車の可能性を訴えるようなモデルでした。車両は時を経ていくに連れ、フロントセンターのVWマークが少しずつ小さくなっていく気がします。

そうして、ID.Buzzは2022年に欧州で発表・発売、北米でも販売され、この度、ついに日本での発売となったのです。ちなみに、北米で販売される際、3列目シートの幅が、本来の2名掛けとするには幅が広すぎて3名掛け登録となる、しかしそのためにはシートベルトをもう1名分必要、などといったすったもんだがあって手間取ったという逸話があったようですが、日本への導入は、欧州、北米の次のマーケット郡の中にあり、国内充電インフラへの対応などを行い、時間を要したとのこと。

日本発売となったID.Buzzは、6人乗りの「Pro」と、7人乗りで全長・ホイールベースが長い「Pro Long Hheelbase」の2タイプ。

全長は4715mmと4965mm。全幅1985mm、全高は1925mmです。幅はかなりありますね。ホイールベースはそれぞれ、2990mmと23240mm。つまり、ロングホイールベースの全長プラス250mmは、すべてホイールベースの延長分に当てられています。

ベースの車両重量は、プロが2550kg、ロングホイールベースが2720kg。この重量の違いは搭載バッテリー容量の違いでもあります。

搭載する駆動用リチウムイオンバッテリー容量は、プロが84kWh、ロングホイールベースが91kWh。駆動モーターは最大出力210kW/最大トルク560Nmと共通です。

結果として、航続距離は、WLTC総合で524kmと554kmになってます。3tに迫るこの巨体を500km走らせてくれるなら、まあ十分だと思う人も多いのではないでしょうか。

ちなみに、140〜150kWの急速充電に対応し、

なお、新車登録から1年間は、フォルクスワーゲングループ(Volkswagen、Audi、Porsche)正規ディーラーでの急速充電ネットワーク「Premium Charging Alliance(PCA)」が無料で利用可能となっています。対応拠点は2025年2月末時点で370拠点以上、急速充電器(90-150kW)は385基以上だといいます。

ボディカラーは全6色、シートカラーは全4色。2トーンカラーのキャンディホワイト/ライムイエローME、キャンディホワイト/ベイリーフグリーン ME、キャンディホワイト/スターライトブルーMEは有償色で24万2000円アップです。なお、2トーンは、ProアップグレードパッケージまたはPro Long Wheelbaseで選択可能。

気になる価格は、Proが888万9000円、Pro Long Wheelbaseが997万9000円。なお、Proにはアップグレードパッケージオプションが用意され、70万円で、Long Wheelbaseには標準装備の以下の装備が装着されます。

LED マトリックスヘッドライド”IQ.LIGHT™
オールウェザーライト
スタティックコーナリングライト
ダイナミックコーナリングライト
ダイナミックライトアシスト
LEDテールランプ(ダイナミックターンインジケーター付)
ステンレスペダルクラスター(アクセル/ブレーキ)
3ゾーンフルオートエアコンディショナー(運転席/助手席/後席独立調整)
ラゲージネットパーティション
マルチフレックスボード
パワーシート(運転席/助手席<前後/高さ/角度/クライニングン、運転席助手席メモリー付)
パワーランバーサポート(運転席/助手席)
リラクゼーション機能(運転席/助手席)
シートヒーター(2列目左右)

ラグジュアリーパッケージは、Long Wheelbaseのオプションで以下が29万7000で装着できます。

パノラマガラスルーフ、プレミアムサウンドシステム”Harman Kardon”(総出力 700W、16チャンネル・13スピーカー)

車両価格は高いようにも思えますが、まだ未定なものの、補助金が適用されることは予想されるます。また、違うジャンルとも言えますが、同じミニバンのアルファードPHEVは1065万円です。

ともかく、現状で日本で買えるミニバンのBEVはID.Buzzが唯一の存在。見た目も含め、これしかない存在感は抜群です。多くの販売台数を見込まれては無いと思いますので、機のなる方はディーラへ急いだほうがいいかもしれません。

(小林和久)

 

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