YAMAHA MTシリーズの「The Dark Side of Japan Night Meeting 2025 」はちょっと変わったセメたミーティングでした

夜の街にバイクが大集合するイベントをメーカーが主催!

2025年5月11日夜7時〜の「The Dark Side of Japan Night Meeting 2025」に愛車SR400で行ってきました。

このミーティングは、ヤマハ MTシリーズに向けたヤマハ発動機販売主催イベントで、いわばメーカー(ヤマハ発動機販売は事実上のヤマハ発動機の販売部門)によるオフィシャルな車種ブランド別ユーザーミーティングイベントなわけです。

二輪も含め自動車メーカーってエンドユーザーに車両を販売することは基本的になく、販売会社つまりいわゆるディーラーに車両を卸すだけなので、ユーザーとの接点はワンクッションあるわけです。さらにそのエンドユーザーはディーラーのお客さんであり、メーカーにとってはディーラーがお客さんなので、「お客様は神様の法則」が正しいとすれば、ユーザーはメーカーにとって神様の神様になるわけで、なにかと接点を持ってコントロールしたり意見を聞いたりなどが意外に難しいことがあるわけです。我々がエンドユーザーを取材したい、とメーカーに正式にお願いしても、なかなか実現が難しかったりといった経験もあります。

余談ですが、考えてみれば、モーターショーというのが自工会というメーカーの集まりがエンドユーザーになにかを見せる難しさがその辺りにも顕在するのかも知れませんね。

そういう世の中の事情を知ったうえで、ヤマハの夜会を見てみると、結構ガンバった、かなりセメたイベントだと感じました。

まずタイトルが「ダーク・サイド・オブ・ジャパン」ですよ。直訳すれば日本の裏社会ですよね。旧くなら任侠道とか、ここ最近ならオレオレ詐欺なんかすら思い浮かべちゃうかも知れません。

それに、スタートが夜の7時です。近年、モーニングクルーズなんてのもちょいちょい耳にしますが、僕がoption編集部にいたころの伝言板が今で言うSNSの役割を果たしていましたが、よく目にしたのが「〇〇オーナーの皆さん、このoption発売日の週末、●●パーキングに夜11時に集合しましょう」という投稿をよく目にしたものです。アメリカン・グラフィティだって、サタデーナイトフィーバーだって、”お楽しみは夜”ってのが相場なイメージでした。

そんなMTシリーズのプロモーションムービーがこちら。

全部夜です。オールナイトです。ダンシングオールナイトです。オールナイトニッポンです。メーカーオフィシャル映像で、バーンアウトしているの始めて見たかも知れません。

ジャンルとしては、ストリートスポーツモデルとも言えるMTシリーズですが、夜に走って都会のネオンや高速の照明の中でバエるデザイン、カラーリングを目指しているわけで、ホイールの蛍光パステルカラーを差し色に使ってきたのも、そういうシーンで目に残像が残るようなイメージを狙っているからのようです。

映画ブレードランナーで明らかに日本の都会の夜のシーンが舞台になっていたように、まさにクール・ジャパンのひとつがこういうことだよな〜と思います。1984年に生まれながら最近世界的にヒットしているという竹内まりやのプラスティック・ラブの「夜更けの高速で眠りにつくころ ハロゲンライトだけ妖しく輝く」ってフレーズが耳に浮かんできました。MTはLEDヘッドライトですが。

綺麗事ばかりが正しく、それ以外はやっちゃいけないどころか、表現してもダメという最近の日本のコンプライアンスを憂う気持ちがこのイベントで沸いてきました。

イベント自体は、バイクの展示や記念の集合写真撮影以外特になにをするわけではない感じなのも、クールでした。

チャレンジしているヤマハさん、これからももっともっとやっちゃってください! 期待してます!!

https://x.com/kaz_kobayan/status/1921400073956593852

https://twitter.com/kaz_kobayan/status/1921400073956593852

(小林和久)

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