■日本でもまもなく予約開始、2026年にデリバリー開始
2025年1月26日グランドオープンのGinza Sony Park(銀座ソニーパーク)5階屋上に、ソニー・ホンダモビリティ株式会社の「AFEELA 1(アフィーラワン)」が展示されているというので、早速見に行ってきました。
アフィーラのこれまでの歩みは、2022年3月4日、ソニーグループ株式会社と本田技研工業株式会社が、モビリティ分野における戦略的提携に向けて基本合意した発表。同年6月16日「ソニー・ホンダモビリティ株式会社」の設立に関する合弁契約を締結。高付加価値型のエレクトリック・ビークル(EV)の共同開発・販売と、モビリティ向けサービスの提供を合わせて事業化することで、モビリティ業界における変革をリードしていく点で合意しました。
2023年1月4日にラスベガスで開催された「CES2023」のソニープレスカンファレンスにて、アフィーラのプロトタイプが公開されます。
同年10月28日から開催された「ジャパンモビリティショー2023」にて、アフィーラプロトタイプは日本で初公開されました。
それから2024年にもCES2024で展示するなど進化を重ね、2025年1月6日からのCES2025では、市販車名として「AFEELA 1」が発表されました。アフィーラワンは、「アフィーラ」から発売される最初の車として名付けられたもの。先に納車される「AFEELA 1 Signature」は、21インチホイール、リアエンタテインメントシステム、C-CMS(センターカメラモニタリングシステム)などを装備し、10万2900ドル(約1600万円)からで、2026年中旬にデリバリー開始、少しお安いベーシックな「AFEELA 1 Origin」が8万9900ドル(約1400万円)からで、2027年にデリバリー開始と発表されました。
気になる一充電航続距離は、北米仕様車のEPA推定航続距離で300マイル(483km)を目標に開発しているそうです。航続距離の発表はお安い「Origin」での数値を発表しています。なので、200万円ほどお高い「Signature」もバッテリー容量は同じということでしょう。
ADASでは、限りなくレベル3に近いレベル2で登場するとのこと。そのためのカメラ、センサー類はLiDARをはじめカメラ、レーダー、超音波センサーなどが40個も搭載されています。ルーフにニョッキリと飛び出しているスタイルは、かつての自動車電話が付いてる象徴のトランクのアンテナや、ナビが付いてますと言わんばかりのGPSアンテナのように、ステータスとしてカッコよく見えてくるかもしれません。
室内ではソニーらしく、エンタメ機能にはこだわっており、フロントには左右に伸びたモニターを装備し、プレステでも遊べるとしています。
既に2025年1月6日よりカリフォルニア州では予約受付を開始しており、日本でもまもなく予約を開始するとのこと。日本でのデリバリーは2026年中としています。
今回、Sony Parkにて展示されている車両は、CES2025で公開されたものとは違っており、北米仕様に準じたものとのこと。
実際に見た印象では、ジャパンモビリティショーで見たときのコンセプトカー感よりも、かなり市販車に近い仕上がりになっていたように感じました。その分、未来感は現実感に変わっていますが、それでもこのまま路上に出れば、注目度は高いでしょう。細かなプレスラインなどを極力排したシンプルな面構成が他にはない存在感を放つことは間違いないでしょう。
旧来からの自動車好きからすると、基本スタイルはボンネット、キャビン、トランクのベーシックな構成ながら、デザイン的に現在の工業製品のトレンドを取り入れているようで違和感アリアリな気もします。しかし、嫌悪感というものではありませんでした。
ボディカラーは、「Tidal Gray」、「Calm White」、「Core Black」の3色展開。展示車は、わずかに薄緑掛かったグレーで、マットカラーではありませんが、ツヤツヤに光るものではなく、いわゆるアースカラーに含まれるものです。
また、展示スペースは、Sony Park屋上に設置したカメラで数寄屋橋交差点周辺を撮影し、銀座の街を行き交うクルマや人の動きを解析、天候や気温などの情報も組み合わせ、それらのデータを元にリアルタイムで音楽に変換され、会場内にその音楽が流れています。
Sony Parkでアフィーラワンが展示されるイベント名は「Meet AFEELA」といって、別のフロアでは、B2『音楽は、旅だ。』/ with Vaundy、3F『半導体は、SFだ。』/ with YOASOBI、4F『ファイナンスは、詩だ。』/ with 羊文学といった「Sony Park展」を開催しています。それらは予約が必要です(アフィーラワンを見るのに予約は不要です)。アフィーラの展示は2025年1月26日から3月17日、その他のSony Park展は3月30日までだそうです。
(文・写真:小林和久)
アフィーラ1公式ページ:https://www.shm-afeela.com/ja/product/afeela1/
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